あの人

2014/10/17 | Categories:ブログ

最近、夢をひとつふたつ失って、そして今日ひとつ増えた。

東京に出た時、書店を営む「あの人」に、会えたら良いなぁ~と心躍らせて扉を開いた。
店を見渡す、アルバイトの女の子が一人。
小津安二郎、串田孫一・・・興味のない本を時間潰しにパラパラとページをめくる。
15分くらいして「あの人」は颯爽と現れた。
カウンターテーブルの奥に入った「あの人」の後ろ姿。
襟足を短く刈り上げたヘアスタイル、純白のブラウスが見るからに上質で清潔な出で立ち。

胸の鼓動が速くなっていた。
声は・・・掛けられなかった。
数メートルだった、もう少しだった。

当たり前だけれど、夢を叶えようとするのなら、それだけの準備が必要だ。
若い頃の様に、「やりたい、やる!」は難しくなってきた。

しかし、けして右肩下がりではない、あくまで前向きなのである。
次こそ東京の「あの人」に、面と向かって話しをしたいと思う。
未来に向けて、準備が忙しいのでこの辺で。

 

帰り道、店の外には「あの人」のものであろう、キレイに手入れされたグレーの日産ラシーンが見送ってくれた。

福西

 


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