誰かから聞いた受け売りのお話です。出没気没、職人Fです。
昔々、なーんにも知らなかった20歳の私が、時を経てこんな素晴らしい建具を作らせて頂けるようになりました (喜)
こういう話がございます。
昔々、世にも怖そうな経営者の方、そして血気盛んな先輩職人さんたち、
大人たちの中に20歳の女の子が加わりましたとさ。
社長はパンチに金歯、職人さんたちは無口で、無愛想です。
そんな中にご縁を頂いて女の子は入社させて頂いたそうな。
何にも知らない20歳の女の子と、還暦を過ぎたおっさんたちとの会話が弾むわけはありませんが、しかし、なぜか女の子は、輪の中に加われなかったという寂しさを感じた覚えは一度もありません。
その当時には全く気が付きませんでしたが、先輩方の中で何にも知らない若い子が独りポツンとしないように輪の中に入れてくれる会話をわざとにふってくれた方々が居てくれました。
若い者に対して、
「登ってこいよ」と言うのではなくて、
後輩のところまでわざわざ降りて合わせてくれるその優しさや、何とか形にしてやろうという勢いが、今となり昔の先輩は本当に偉大だったと思うのです。
先輩方のご配慮、その積み重ねに、今の自分がこの建具に手を掛けさせて頂けただけのこと。それがこの、ひとつの結晶となりました。
それはいつの間にか、先輩という名の大きな乗り物に一緒に乗せた頂いたような感覚です。
仕事を好きになり、そして根気さえあれば何とか形になる、受け売りのお話です。
なんだか妙にそんな事を感じる今日この頃。