先日、店舗の入口の引戸を製作させていただきました。
今回は扉の外法、見込、金物が決まってるだけで、おおよそのデザイン又は材の使い方は製作サイドにお任せな仕事でした。
表面材はナラ材とウォールナット材、ナラ材に関しては高さ4メートル、幅400ミリ超えの板目材からどこで材を採るか決めていきます。
ここで重要なのが「ニュアンス」店の内装の雰囲気、取付け箇所、設計屋さんの意図など、聞ける情報は全て営業さんから聞いて頭の中に入れておきます。
なるべく見た目に動きをだして欲しいとのことだったので、木の立ってる向き、反りなども考慮して木取ります。
次に「バランス」大きく分けてナラ板は4枚あります。仕上がりに大きく係る工程なので、各板を外部、内部、戸先側、戸尻側に分け、バランスを見て勝手墨をつけます。
ここから製作作業です。扉のベースを作り、ウォールナット材の仕上げ、ナラ材の仕上げ(染色なので逆目も止めます)、あとはベースに板を接着させていきます。外部に取付けるため気温の変化で板が剥がれやすくなります。なのでナラ材の裏にも甲丸ビットで筋を入れます。この作業は材料の反りと接着を良くする為でもあります。
ナラ材は皮付きの材だったので、皮の部分も仕上げます。仕上げておかないと塗料の色ノリが悪くなるのでね。。
仕上げに金物加工と引き込み戸なので、戸先が分解できるように加工して終了。
最後に、ある程度製作側に任せられる仕事は「センス」「バランス」「ニュアンス」がとても重要な気がします。
特に建具のバランスはジャンル問わず色んなモノを見て、勉強するとある時に役立つことが多いです。
自分なりに、インプットとアウトプットをうまくやっていきたいですね。
武田でした。