人生双六

2022/03/22 | Categories:ブログ

ものづくりという名の人生双六をこれから歩みだす若人がいたら、まずは形作ることを目標にするといいと思います。
それでも行ったり来たりする訳ですが、ある日突然、分岐点が現れます。

「既製品」という平坦な道か、はたまた「オーダーメイド」というながーく暗いトンネルか。

恐る恐るトンネルに入ったとして、その突破口を開く鍵は何か?問い続けて気が付くことが最も重要なことです。

第一に「技術」と真っ向で向き合っているかですが、「鉋・鋸・鑿」と一対一、「木」と同等で一対一、正法で問いかけることでしか見い出せない答え、それが【感受性】。

もう一つは【クレバーさ】。簡単にいうと「世渡りが上手」のその真逆。生まれ持った才覚と、育った環境その他で培った計らいの無い「素養」、それが「素直さ」。

ただ人の世も、モノづくりの世も、そんなに捨てたもんじゃない。
世の中の新聞沙汰にならぬ程度の大概大抵の悪事さえ許されるもの、それは「かわいげ」、別名「素直さ」なのでこれまた同義語。
最終的に「かわいげ」があればそれもまたトンネルを抜ける「鍵」になります。

「建具」という先人が築いた文化・歴史は、構造力学やデジタルと対極にあり、軽妙こそ美技、「柔よく剛を制す」。

これらがおおよそ20年程度を俯瞰で見た私の人生双六であります。トンネルの先の光景はいかがなものでしょう。福西


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