原点。

2015/10/04 | Categories:ブログ

秋は、紅葉に芸術に食に、そしてスポーツに、観て良し聞いて良し感じて良し、過ごして良し、楽しみがたくさんですね。福西です。

 
今日は高校生の頃の話にしようかと思います。
通っていた高校は公立高校ではありましたが、わりと音楽、美術、工芸、書道と副教科に力を入れた学校でした。
私は工芸を3年間選択していたのですが、その時の美術系先生群は、私が17,8歳に対して20代半ばの女性の先生たちでした。整髪剤や濃い口紅の香りプンプン、ダブルのスーツにバーコード先生の多い職員室でしたが、10代の私たちにとって、その美術大学卒のその稀少な、当時ダブル浅野を思わせる容姿の端麗さ、才色兼備、口数少なく、源氏物語なんぞを原文で読んでいるような、大人な雰囲気を醸し出している美術のアンニュイ先生方に私はほんとに憧れました。

先生への憧れが、工芸室の出入りを確実に多くしましたが、実際の授業では、浅く広く、レタリングやデッサン、皮細工や陶芸、籐編みや、木彫り、様々な事を教えて頂きました。
造形が私の未来に光を与えてくれた、ものづくりの原点です。

写真はその当時に作ったものたちです。
センスが有るとは一切思えませんが、はたして今、これだけのモノが作れるかな?
と思ったりします。

良くも、良くも、、多少なり技術というものが身に付きました。
手順が分かったり、こうしたらどうなるという事が予測できるようになりました。

当時の作品は全く持って、作為というものがありません。
この陶器に関しては、持ち手のデザインは土が乾く恐れもなしに作りながら考えた。
釉薬で書いた柄は、下書きなしの感覚で、デザインも思いつき一発勝負です。
ダイナミックさ、怖いもの知らずというか、、
純粋なものが作りたいなら知らない方が良い事ももしかしたらあるかもしれませんね。

初心忘れるべからず。原点のこういう気持ちはとっても大切です。

 

tn


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