来る日も来る日も、2000個近くる丸窓製作です。いつもなら終わり時間を想定して後ろから配分しますが、これは長いトンネルに入りました。
無垢の材を多人数で触る時、刃物キレの落とし処をどこにするかを職人間で共有出来ていると楽です。「もぅ少しキレてて欲しいなぁ〜」と思ったら、師匠も同じだった様で、業者に研磨出しするはずのカッターを自ら研いでいて、相手を讃える時の「ふふふ」と笑い合って面白かったです。
かと思えば、職人さんの年季の入った、下桟が挽けそうな胴付き鋸が登場した時には「やっぱりここは建具職人の命、胴付きだったのね」、、一瞬時が止まりました。そしてこういうレアな仕事の場合の治具は、「道具を見れば腕が分かる」とよく言いますが、より即興なので、どれだけ基本が備わっているかが実はよく現れます。半世紀されてても基本に忠実な職人さん方は凄いなぁと勉強になります。
変わらぬ日常の中ですが、面白いことも転がっています。さすが折り目のあるキレイな窓が出来てきました。
福西