道具は命!
この道具は昔、木工機械の発達していない昭和の時代、
今では大西商店に半世紀以上、勤め続けている職人さんの道具です。
実用でありながら、さながら美術品の様な、奇跡の道具です。
新品にはない、その美しさがあまりにも綺麗だったので、
ガラスケースの棚に飾ることになりました。
今ではほとんど使うことの無くなったこの道具たちですが、
必要とあらば直ぐにでも、そしてこの道具の一番素晴らしい点は、
「誰でも」使えるようになっていることです。
道具の直しに、自分勝手な癖をつけていないからです。
職人というのは、ついつい自分の良い様に、道具に癖をつけてしまうものです。
この道具が、未来、誰かが使い、そして次の人のことを想ってまた丁寧に使うサイクルが出来たとしたら。
職人世界にも、このような誰でもいつでも道具を共有できる、
個性はあっても出来るだけ癖のない世界になれば、
もっともっと面白いことになりそうです。
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