昔、社長がある方のことを「良い職人だ」と言いました。
出来た建具がキレイなことは当たり前で、この場合の良い職人とは、「木の使い方」が良いと言う事です。
長い材料をブチブチ切って仕事が早い、よりももっと良い仕事ぶりは、始末の良い仕事をしているか、という事でしょうか。
余すところなく、隅々まで使い方に頭を巡らせて最後まで自己始末をしているか、ということも含めてその職人の手腕かなぁと思います。
建具にはもうなかなか使い道の無い、30センチ程度のこの薄い木たちですが、昔、やはり社長が「3本足したら戸襖のつなぎの木芯になって50円たすかるんや」と言っていたのが毎度脳裏をかすめます。
キャンプをしたら、たったひとつの木片で暖をとれることの有り難さを痛感します。もっと大事にしてあげたいところです。
福西