干し網

2019/10/23 | Categories:ブログ

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最近、パネルソー1ミリ目盛りが見にくくなっています。鳥目が少し悪化しただけ、福西です。干し網障子をお仕事として頂戴いたしました。人生に一度あるか否か、大変ありがたいです。
形こそ出来上がったものの、製作の段取り、リズム、音、空気、総合して「建具」となるか心配していましたが、製作の中にベテラン職人さんがサポートに当たって下さる姿に、単なる形に依らず「建具」であることを認めてもらえたのかなと思います。

伝統技法というのは正しくは師匠から弟子へと伝うことですが、この曲げの干し網の技法は勘に頼るところ多く、どの方も「こうだ!」と言い切れるものがないという印象を受けました。資料から学んだり試行錯誤、伝承と言うよりは、知識と工夫から出来ましたが、過去の練習の積み重ねと、道具治具の管理が良かったことが功を奏したようです。

そして一番の要因は、製作側には納期について一切追言されなかったことで落ち着いて取り組めたことです。
今、目の前にあるものだけに一生懸命取り組むことは良いモノを生み出せるんだなぁと、日頃忙しなくさせて頂いているので久々に思い出した感覚。
時には言葉を足さないという重みを非常に感じました。
営業、管理、製作を経て、こうして有り難く完成を迎えさせて頂くことが出来ました。


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