今年も残すところあと少し、パソコンの写真の整理をしていると、10年前ぐらいに施工した現場の写真が出てきました。
懐かしいなぁと思いながら見ていると、大工の工事の写真以外に、一枚だけ障子の写真のがありました。
その当時まだまだ小僧で、建具屋としてではなく大工として寺院の改修工事に携わってたので、おそらくその時は建具には興味があまり無かったのだと思います。
記憶を辿ると寺院に内にある庫裏に納まってた障子でした。
写真の画素数が粗いので、紙にスケッチしながら障子の全体像を書き出しました。
小僧の頃、この写真の障子がなぜ気になったのかは謎ですが、とりあえず作ってみるかと。。
要点だけ抑えたいので、サイズをグッと縮めて作ることに。
材料は栂(アテ材や木の目が悪い材)を使用
組子は几帳鉋を少し改良し、先になるにつれ細くなっています。あと組子にインパクトを与える象嵌。
上桟もよーく見ると長押になってました。
始業前と昼休みの時間を使いサクッと製作。
出来上がりをみて実寸サイズでは無いけど、なんとなくのイメージはできたので、満足。
寺院内の庫裏にこの様な障子が入るのは大変珍しく、小僧ながら良い現場に行ってたんだなと改めて感じることができました。
また気になるモノがあれば製作してアップしたいと思います。
武田でした。