無形文化財?建具

2020/06/01 | Categories:ブログ

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「超感覚」というエッセンスを足してあげると、なぜか物理的に不可能なことが可能になる不思議が、建具の世界に多くあるように思っています。

60枚もの付子つき組子を組みました。これは建具のきほんの「き」。

付子際、オスとメスの具合にそれまでの仕事が凝縮され、どのようにも手をかけず、
流れに乗って静かに組むことが一流とみなされました。
組手の嵌め合い、二丁白書、ほぞの厚みともたせ、そして穴仕事。
付子際を触ると、「感覚」を生業としている者が最後で調整するとは何事か!と、
お尻で仕事をすることが、寸法を間違えるよりも恥だとされる風潮がありました。

無垢の建具仕事は数字や理屈に現れないところの加減の仕事なので、
職人たちは意固地にそうして速さと美しさを競い合い、着実に腕を上げていきました。
手でスーッといれて胴付きがピタッ、音を立てず大儀にしない、最小限の手間が場所を
取らず、機械を占領せず、返って理に叶っていることを教えられます。
今回は町屋サイズではないので何をしても目立つのですが・・・。

比べるまでもなく寸法を間違える方がその損失は明らかですが、職人のメンツの方が
値打ちあると言うのですから、建具の世界というのは特別特殊で、こういった幾多のことを重ねていくと建具職人が誇り高くなる筋道がよくわかります。
あくまで私は、建具は完成品、ではなくどうして作ったかというところに一流の建具職人の価値観があるような気がします

考え方、風習、製法、建具が無形の文化財としてもし国の認定を受ければ、
わたしたちは誰もが憧れる世の花形エンヂニア。

仕立てのスーツを着て仕事をしましょうかね♪そんな日が来ないかな。


福西


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