白でも、黒でもなく

2015/07/06 | Categories:ブログ

今日は織姫と彦星が会えるでしょうか、七夕ですね。
せめて、お祈りをしましょうか、福西です。

 

「出来る、出来ない」
製造業のこの世界では、もの凄く極端に言うと、言葉を上手に使える必要はありません。時代は流れていても、腕さえあればきっと、わざわざ言葉を選ばなくとも、誰も文句を言わない風潮は未だに残っていると思います。
相手を傷つけない様に気遣う必要もない、オブラートに包む事もありません。
その言葉は鋭利であり見方を変えれば純粋であり、表も裏もなく、長所でもあり短所でもあります。本当に紙一重です。

 

父がよく言う言葉に「白でも黒でもない」というものがあります。
きっと、それを中道と言うのだと思います。
言葉を使える必要のない職人は、気に食わない事や苦手な事、経験のない事を前にした時、感情的に、唐突に「黒!」だと相手に結果を突き付け関係性を遮断してしまうことが
まれにあります。
「わし、嫌い!」「出来へん!」終点を言い切ってしまう方が、傍から見ると
得な様な・・強い様な・・、しかしそれは自分で自分を小さくしている様な気がしてしまいます。

 

白黒つける前に、中道、「相談」というものを踏めば、出来ないものが出来てくる。

ある部分は黒だけれど少しでも白の部分だってある。
小さな白を、出来る精一杯で良いんです。
どうすれば、良い方向に解決策を共に練り上げていけるか。
時に叱咤し、意見を出し合うその過程がどれだけ素晴らしいでしょうか。
みんなの意識を少しだけ変えたら、きっと大きなものになるんです。
「出来る」ことを少しずつ。

何を良いとするかは人となりだと思いますし、白黒つけることも必要な時もあり、全てはバランスだなぁ~と思ったりします。
そして言葉が全てではなく個々の素晴らしい個性がありますから、自分も含め職人もまた、社会の素晴らしい一環だとも思っています。

 

 


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