高さ2500㍉、18枚建て総幅は20㍍にもなるタモ材の格子戸を40枚超製作させていただきました。
組み物ですが、ご覧の通り、その間隔はあら間です。
タモ材の魅力はその木目の美しさですが、材質は重硬で反発が強いので刃物の摩耗が早く、どちらかと言うと建具としては加工し難いのです。
製作は大きなタモ板に丸鋸を走らせ、格子材を小割りしていきますが、挽いた直ぐには真っ直ぐでも、加工を進めるにつれて反りや捻じれの癖が出てきます。
また、製品として出荷した後、お日様に当たるなど、曲がったりする子も出て来るかもしれません。
今回、格子の本数は600本を超えましたが、先を見るその目利きは、大西商店の偉大なしぇんぱい職人さんの経験と知恵に助けられました。
「危ない材料は使わないでおこう。後で何かあったら大西商店の問題だけではなくなるから」
もぅ、その一言に胸がズキューン♡です!
職人さんというと、心はとってもキレイなのにそれを表現する必要がないので、世間ではスーツを着る人より社会的な地位が低く見られるのはとっても残念なことです。
でも、こちらの大西商店の職人さんは、そこまで想いを運ばせて、世間を広く知られているのです。
物事を大きく捉えられる一流の職人さんが大西商店にも居ることに感動しました。
製作の現場より
福西♀