鋼鉄の建具

2020/06/16 | Categories:ブログ

工場では、立2.2㍍×幅1.8㍍の大きな障子の組み立てをしています。

これらの無垢の建具は、丸鋸の付いたランニングソーが90度で直下する建具とはまるで分野の異なった加減の難しさがあります。

機械の癖や、鉄板の直線の具合など、立てに真っ直ぐ通りを付けることが難しく、紙一枚を加えたり引いたりしながら工夫して完成品にしています。

組子をちびりこませない、叩かないで無理のないものが出来た時、得も言われぬ趣のある美しい仕上がりとなります。

一人で作るにも難しく精密な感覚的の仕事ですが、複数の職人が一同に関わって作ることは、地球が逆回転するくらいの難しさがあります。

昔には町家に納まった建具は、今は店舗や企業からのニーズとなり、求められる条件も少し変わってきます。

情緒がありながら、鋼鉄の建具。

そろそろ完成を目前にしますが、長期に渡る製作、怪我や事故により気をつけてよりより製品作りに勤むのみです。

福西


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