こっとり・・・?

2012/05/20 | Categories:ブログ

先日、最近ではめっきり少なくなってしまった木製雨戸をお手伝いさせていただきました。

職人さんの足手まといになりつつ・・・急ぎの仕事でもあったので、
すべての作業をさわることはできませんでしたが、
なかなか機会がないお仕事に関われて嬉しくてテンション上がりました。
障子や扉とはまた違っていろいろ決まりがあり、面白かったです。

 


これは、教えてもらいながら担当した「こっとり」です。
本などでは「落とし猿」「下げ猿」「猿落とし」とあります。
上に飛び出した木(猿)を、鴨居または敷居の穴に差し込んで戸締りをする昔の鍵です。
名前の由来は、猿はつかんだものを放さないことからきているそうです。
地方によって呼び名が違うようですが、役割は同じ。
そして名前だけでなく形も様々で、作り手のセンスや遊び心が見える部分です。
私が作業してる間も、職人さんがそれぞれ懐かし話をしてくれました
・・・が、私にじっくり聞ける余裕がなかったです・・・(汗)。

このこっとりは雨戸の最後の戸にしかついてないので、
雨戸をしめ閉め切らないと見れません。
弊社の社長は昔、芭蕉の生家を見学した際に
案内係の方にお願いして雨戸を閉めてもらい、雨戸やこっとりの説明をしたところ、見学料を返していただいたことがあるそうです(笑)
建具職人ならではの視点です。
今度そのような古い家を見学できる機会があれば、私もお願いしてみようと思います。
塚本でした。

 


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