折笠です。今日は新しい道具のお話です。
こんなものを買いました。
鉋の台を削るための鉋、台直し鉋です。
今までも台直し鉋は持っていたのですが、やはりしっかりとしたいい道具がほしいと思い、探していたところでした。
安いものを買って直して使うのも好きですが、ひとつはいいものが欲しくなります。
これは!というものがあったので注文したところ、
「実は先月、台を作っている方が亡くなってしまいました。在庫もありませんのでもうしわけない。」
残念‥。
一度あきらめましたが他のお店も探したら、初めに欲しかったものとは少し形が違いますが同じ台打ちの方のものがありました。
台打ちは台屋安兵衛さん。
安兵衛さんは自ら鉋刃の裏押しをしてから台を打つそうです。
入社してまだ二十日ほどですので鉋を使う仕事はまだありませんが、しっかり準備しておこうと思います。
やはり、とても使いやすく長切れします。買ってよかった!
今回も一冊、本を紹介しておきます。通勤時に読んでいます。
民藝運動の作家の中で一番好きな方です。奇を衒わずどこまでもひたむきで謙虚なものづくりの姿勢にため息です。エッセイ集。
本日の担当は福西あゆりです
「丁度良い加減」についてお話させて頂きます
「丁度良い」という言葉があります。
人・事・物に限らず、身の丈に応じ過不足なく一致する様というところでしょうか。
入社3年目の頃の話になりますが、、
建具高2.5m、幅1・5m大きな框ドアに5センチ角の格子が両面に入っているガラスの吊り戸を作らせてもらいました。そんな大きなものは初めて作りますから、試行錯誤で必死でした。
そして組み立てる工程の段、その頃にはその幅の入る組み立て機がなかったので、手での組み作業しか仕方ありませんでした。
組む事は製作の総仕上げ、全ての工程を上手くしても、きっちりと真かね(直角)に組付けしなければ納まるものとはなりません。そして手で組むということはさらに難しい作業です。3年目で、経験もなかったので、ここは、、ということで大先輩職人さんが代わって組み立ててくれました。
組み立て後のひと言・・・
「上等、上等。」
普段、怒られることは多々あるものの、早々褒められる事はありません
今12年目にして思うことは、その言葉の中には「丁度良い加減」があったこと
丁度良いホゾの付け方・ホゾの効かせ具合・穴のほり方・胴付きの長さ・等々・・・
私たちは0.1ミリを加減して仕事をしますから勘と経験がものをいいます。
それもその時々の木の乾燥具合によって加減が違うこともあります。
12年させて頂いても、「上等」という褒め言葉を頂いたのは、ほんの2・3回です。
この褒め言葉をお客さまから頂ければ、これに勝ることはありません。
1年365日、日々精進し良いものを納期中にお届けすることが私たち製造者の使命であります。
一周回りまして奈須です!
今日は道具について話そうと思います。
先日注文しておいた鉋が届きました。
なんだこの腐った鉋は?っと思いの方もおられますし、なんのかんなや?
と思う方もおられると思います。
中古の道具を買うのに抵抗を持っておられる方もおられることでしょう。
しか~し!!!僕は違います。昔の道具は今現在となると鋼がしまり、切れ味が良くなるらしいです。しかもこの鉋は今もメーカー健在の常三郎の初代の鉋です。この鉋はちなみに730円です!!!安いでしょ??
この鉋を使えるようにするまでには時間がかかります。使えるようにするまでがまた個人的には好きです。切れればなお最高です。
おめかし完了したらまた載せます!劇的ビフォーアフターということでいこうでわありませんか(笑)
また経過報告いれますね。